滋賀県省エネ設備導入加速化事業補助金に疑惑あり
いよいよ今年は社内の照明全部をLEDに切り替えようと考え、見積りを依頼していたところ、安土町商工会から「ちょうど良い補助金がある」と紹介されたのが、【滋賀県省エネ設備導入加速化事業補助金】であった。
滋賀県のHPをみれば分かる様に、設備導入費用の三分の一、100万円を限度に補助金が支給されると言う概要であり、その目的は、省エネと脱炭素社会の実現であり、中小企業への助成を目指したものらしい。
これは良い情報を得たと、早速、滋賀県産業支援プラザに出向いた。
そこで手順に則り、私は専門家派遣を依頼した。派遣された講師は、省エネのプロで、弊社が設備導入(照明と冷房)をした場合、どれくらいの省エネ効果が期待できるのかを、数値で算出される。
検査を受け、分厚い報告書を講師から貰った。
結果は、効果が大で、照明設備の導入だけでも補助金枠の最大値100万円が貰えることが判明した。ただし設備導入費用(器具と工事費)の三分の一である。
私が、事前に見積りを頼んでいた「A社」の照明設備の費用は、工事費込みで86万円であった。だから、三分の一の補助金を受ければ、57万円で済む勘定となる。『これならば、わざわざ時間をかけて大津まで行った値打ちもある。』と、思っていた。
ところが、である。
この報告書を持って滋賀県庁に行けば良いのかと思っていたら、そうではなくて、更に申請書を作成して、県のエネルギー振興室へ提出する必要があった。
さて、この申請書が「くせ者」で、電気の専門知識と申請の経験がなければ、作成が難しいとのこと。
そこに、当申請に長けている業者「B社」が現れた。B社に任せば県との折衝から提出に至るまで、全てをしてくれるとのこと。
『これはありがたい話や』と思っていたら、どっこい、裏があった。
B社の照明設備の見積りは、A社の倍以上のなんと202万円。更に、エアコン2台の空調設備費が221万円で、合計423万円に上る。
なるほど、この金額ならば、補助金100万円の満額が受け取れる勘定になるが、弊社は300万円を支払い、更に税金を100万円使う事態となる。
この調子ならば、空調設備費も倍以上の価格がつけられていると思わざるを得ない。
どうして私が空調設備まで一緒にと思った理由は、当補助金は、一回限りしか貰えないものだから、一緒にした方が得策であると、説明を受けたからで、事実、県の要綱にも、そう記載されている。
そこで、A社に申請書の作成を頼んだところ、それは経験もなく、無理とのこと。
仮に、補助金を貰わずにA社に頼めば、照明設備は86万円で、空調設備も、安いと思われ、200万程度で済みそうである。
だから、弊社は、100万円の得をして、更に100万円の県税を使わずに済む勘定となる。
そもそも「滋賀県省エネ設備導入加速化事業補助金」の組み立て方に悪意と作為があると、思わざるを得ない。
何も知らずに、400万円かかる設備を、補助金のお陰で、300万円で仕上がったと喜んでおられる経営者も居られるのだろう。知らぬが仏とは良く言われるが、当補助金は人気が高い。
この中小企業が無駄に支払う100万円と税金(補助金)の100万円、合わせて一社当たり200万円が、一年で30社近くとすれば、6000万円。
更に、この制度が5年続くとすれば、税金だけで1億5千万円の無駄使いになり、中小企業の余分な支払いと合わせれば3億円にのぼるのだ。
余計な手間と時間を浪費し、金銭的には無駄に出費をするだけでなく県税も無駄になる。
もっと言うならば、一般の電気店の仕事も奪ってしまう。
誰が、仕組みを作った? 誰が、儲けている?
県の職員? 県議会議員? 業者? 学者? みんなで?
「脱炭素社会を目指して」の美辞麗句の蔭で、よからぬ企みがある。
この申請書の手続きであるが、その手間を価格に換算すると10万円程度。
ただし、これを代行できる会社(販売店並びに工事店)は限られている。
経費として10万が上乗せされるだけなら納得できるが、200万円も水増しされるとなれば、問題だろう。
100万円の補助金が貰えるとの餌で食いつかせ、その実は税金と合わせて200万円の損をさせるのは、詐欺に等しいと私は考える。
【真相を究明すべし】 もう少し、深掘りをしてみる。
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