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大黒様の衣裳 [みのむしふとん]

肋骨の痛みも随分軽くなった。
あれから医院へ行ったところ、折れてもなく、レントゲンで見る限りでは罅も入っていないと言う事で、先ずは一安心。

ところで、工場に少々変わった注文が入って来て、それがタイトルの「大黒様の衣裳」なんだ。
聞けば、新潟県のとある町に、古くから伝わる大黒様が居られるそうで、その衣裳を60年振りに新調することとなり、ワタセにオーダーが入ったのである。

オーダーと言っても直接ではなくて京都の衣装屋さん経由で、そこは能の装束なんぞも作られているのだが、今回は「綿入れ」だから、ワタセが担当することになった次第。そうそう、以前に作った四日市の大入道の衣裳も、同じルートだ。

これが、綿入れ前に思案している写真。このおじさんが縫製プロフェショナルの井上さんで、「みのむしふとん」も縫っておられる。


「社長、こんな難しいもん、とっても出けへん。」と、工場の連中。
「なに言うてんねん。しょうもないコト言うてんと、したら良いがな。ご利益もあるから。」と私。

だいたい、この手の難しいモノなんぞ何処も出来ないから、ワタセに来る!!んだから、受けて立つのだ。



さて、この生地は金襴緞子。糸は正絹で、なんと本金の金糸で織り上げた立派なシロモノ。もしも買うなら、一寸が何万円もする超豪華なものなんだ。



これは、糸瀬が金襴の着物に綿入れを済まし、縫い上げているところ。


着物は二枚重ねになっていて、中には、襟と袖に綿が入った襦袢。



そして、これが仕上がったところ。上の紫色は「お帽子」で、やっぱり綿入り。
縫製に丸3日、綿入れと仕上げにも3人掛かりで丸3日と、作業も大変だった。
恐れ多い話だが、本当は私が身に付けて写真を撮りたかったが、なんとも大き過ぎた。

この大黒様は、新潟県とは聞いたものの、詳しくは分からない。
ご開帳の時には、是非とも見せて頂きたい、と思っている。
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