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新しいPCにて。 (その2)

(上からの続き)

もう半年ほど前になるが、青年会議所時代の2歳先輩の福坂さんに、この質問をしたところ、ちょっと違う返事が返って来た。
「うん、ある日のことや。
煙草が吸いたくなって、急いで吸える場所に駆け込み、慌てて吸ったんよ。その時、ふと鏡に映った自分の格好を見たら、えらい貧乏臭く思えたんよ。
なんか、カッコ悪く思えて、それから止めたなー。」
福坂さんの言葉の「貧乏臭い、カッコ悪い」は、一瞬、私をギクリとさせた。

それでも止めずに現在に至っているのだが、先週の東京からの帰りの米原駅のプラットホームでのことである。
乗り継ぎの電車に少し待ち時間があった。すると、やっぱり煙草が吸いたくなる。
最近のJRは、殆どが禁煙。
「ちぇっ、煙草税で赤字の穴埋めしてやっているのに。、」とブツブツ言いつつ、喫煙コーナーを探した。
なんと、ホームの一番端っこ。、
それでも我慢できない私は、テクテク長い距離を歩いた。5m近くなったとき、もう待ち切れなくて煙草に火を点ける。
灰皿の周りには、私同様の愛煙家が数人集まっていた。
見様によっては、まるで中毒患者の集まりだろうし、少し見る角度を変えれば、同類相憐れむ仲良しクラブ。

この時、私は福坂さんの「貧乏臭い」なる言葉を思い出した。しかし、このイメージの侭で終われば、私は煙草を止める羽目に陥ってしまう。

『うーん、見ように依っては、確かに貧乏臭いし、カッコ悪い・・・・。
しかし、待てよ~。
この光景は、昔、何処かで見たことがある。何処だったけ?

そやそや、学生時代に毎晩の様に通ったジャズ喫茶!!
狭くて薄暗い場所に、これまた小汚い格好の学生がウジャウジャと寄り添うように座ってたわい。
あの頃の俺たちは、
社会への欲求不満とか、また心の虚しさなんかを、ジャズで癒さずには居られなかった。

あの頃のジャズは、今の、煙草みたいなもんよー。
未だに、唇が、心が、寂しいのよ。

なんやて? 貧乏臭いやて? かっこ悪いやて?
ふん、大いに結構、コケコッコーやわい。』

と、目出度く喫煙続行の指示を自分に下し、今もスパスパ吸いながら日記を書いている。
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