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悲喜交交 [みのむしふとん]

専ら風邪を治すべし、と閑そうに寝ていたところ、
「そうはさせじ!」と、またまた難題が降り懸かった。

それは、先日、オーダーを頂いた本麻フトン。
初期納品の各5枚については、先ず第一が検品なのである。

最初送って、色々と駄目を指摘され、それを直して再発送をしたのだが、また、【駄目】。

「ええっー」である。

こうなれば、風邪とも言っておられず、
また気が張る所為か、風邪も吹っ飛ぶ。

布団についての原因は概ね究明でき、次はカバーの縫製。
カバーの縫製は、京都の(株)キムラさんで、弊社の担当は、その息子君。
(ちなみに、彼も、この日記の読者である。)

私「カバー、駄目やったで。」
息子「えっ? ほんとうですか? 自信あったのに。、あんなに頑張ったのに。、」
と、電話でも、その落胆振りが伝わってくる。

私「あかんもんは、あかんのや。」と、細部に渡って指摘した。
それから小一時間ほどして、再度、電話。

どうも、未だ落ち込んでいるらしい。

息子「この件に関しては、3日間、やり直しをして、ほんとうに自信があったんです。だから、駄目との電話を貰って、みんな半泣きです。
社長とも相談したんですが、それでも駄目なら、カバーについてはウチのレベルでは無理なんちゃうやろか、と思うんです。
こんなことでは、社長に御迷惑を掛けるだけやし、ですから、ふとん側だけは縫製させて貰って、カバーは他所でして貰うと言うのは、どうでしょうか…?」

私「なに言うてるねん。 レベルが追い付かんなんて、阿呆なこと言うとったらアカンやろ。お前トコは、あの難しい【みのむしふとん】でさえ、縫えたんやないか。」
息子「えぇ、あの布団を縫えた時は、『あぁ~、ウチでも、こんな難しいフトンが縫えたんやー』って、とっても嬉しかったんです。」
私「ワシは、今更、他所の縫製会社へ出そうなんて思っとらんよ。そやから、たとえ泣きもうてでも、OKの出るカバーを縫い上げんかい。そしたら、お前トコの自信にもなるやろうし、今後、どんな仕事でも請けられる会社に育つやろうが。」
息子「そうですか。そう社長に言うて貰えるんなら、もう一度、頑張ってみますわ。」

と相成って、明日、返送されてくる商品を一緒に見ることにした。
頑張ろうぜ、息子君!!

育つには 会社も人も 悲喜交交(こもごも)
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